人脈0の状態からリファラル営業で成果を上げるためのコツとは
今よりもさらに顧客を増やすために日々営業活動をされている皆様にとって、一から顧客を開拓していくのは本当に大変なことと思います。
新規顧客の獲得には飛び込み営業やテレアポといった手段がよく使われますが、ここでは紹介による「リファラル営業」という紹介による営業方法をご案内します。
リファラル営業は、意外と昔から営業現場で利用されてきた方法で、この仕組みや方法を知って営業活動に活用していけば、いま苦労している顧客開拓に大いに役立ちます。
人脈がゼロの状態から、どのようにして顧客獲得へとつなげるのかについてご紹介します。
受注率アップにつながるリファラル営業
まずはじめに、リファラル営業とはどのような営業スタイルなのかを説明します。リファラル営業の仕組みを理解することで、これまで行っていた営業活動を見直すことにつながり、より効率的に営業を行えるようになるでしょう。
リファラル営業とは
リファラル営業とは「紹介営業」のことで、その言葉の通り「人からの紹介」で行う営業行為です。
一般的な事業会社は、基本的に利益を上げることを目標として活動していますが、この根本となっているのは顧客です。顧客と契約するために、まずは「見込顧客」を見つけなくてはなりません。しかし見込顧客を見つけるのは非常に大変で、例えば、昔から行われているテレアポでは1,000件架電したうちの10件を訪問、1件受注を受けるといった非効率的な営業方法であったりします。
そこでリファラル営業を活用すると、「人」というフィルターを通しますので全くニーズがない開拓先へのアピールに時間を取られることが減り、結果として受注率が上がるため営業の合理化へとつながります。
リファラル営業の仕組み
リファラル営業は、新規の飛び込み営業とは異なり、自社の商品やサービスに興味を持った方が、自分の知り合いにその商品やサービスを紹介する営業方法です。
顧客リストに片っ端から営業の電話をかけたり、飛び込みといった営業方法では、興味を示してくれる人を見つけるのはなかなか難しいです。手当たり次第に手を打っていく営業方法よりも、あらかじめ興味のある人に営業をかけるリファラル営業のほうが効率よく見込み客を獲得できるのです。
自社内で人脈を作る
ではどのように人脈を広げていけばよいのでしょうか。 いきなり企業の役員クラスと知り合いにならなければいけないと想像される方もいるかもしれません。
実はリファラル営業の人脈は意外と近いところから広げていけば良いのです。ここでは、いちばん身近な自社内から人脈を広げていくコツを紹介します。
先輩に紹介してもらう
人脈づくりの優先度として、身内である先輩はいちばん大切な存在です。特に先輩の場合だと、業界の知識や顧客情報などを自分より豊富に持っていたり、悩んだときにも相談しやすい存在です。
先輩を通して紹介してもらう場合は、顧客との営業や商談に同行させてもらうことで先方と接点ができます。それが難しいときは、紹介用の資料を作って、それを相手に渡してもらうようにお願いするなどの方法もあります。
その際にはきちんと、先輩やお客様にとってもメリットがあるというセールスストーリーを作ったり、紹介してくれた先輩や担当者と進捗を共有しながら仕事を進めるなど細かな配慮が大切です。
勇気が必要であったり、顧客管理など大変なこともあるかもしれませんが、顧客リストの数がスピーディーに増えますし、先輩はすぐに会いに行ける距離にいるため、自分で一から接点をつくっていくよりも効率的な方法だと言えます。
また比較的少数の中小企業やベンチャー企業などは、社員同士で誰がどの業務を行っているのかが明確なため、すぐにつないでもらえることも多くあります。
上司や社長に紹介してもらう
会社組織においていちばん人脈をもっているのは経営メンバーです。基本的に業務量も多い経営メンバーは時間がない場合が多く、十分に営業にまわれていないと悩んでいることがあります。
そのため、誰かに引き継ぎたいと思っていたらチャンスです。社長にお願いするのは多少気が引けるかもしれませんが、思い切って相談してみると快く協力してくれる可能性は大いにあります。また貴重な任務を任されることで、いい意味で自分自身にプレッシャーをかけることもできます。
社外での人脈は紹介で作れる
もうひとつは社外での人脈づくりがあげられます。取引先や趣味のサークルなど、普段身の周りにある出会いが仕事の人脈につながることも。
今ある社外の人脈はもちろん、趣味を楽しむ場などを通して人脈を広げられるケースを紹介します。
取引先の社内にも人脈はある
取引先での社内営業とは、お客様の会社内で紹介を促してもらうことを指します。
たとえば、大企業の訪問先での打ち合わせの際、担当者に「御社の中でも同じような課題を抱えている方はいないか」と思い切って聞いてみましょう。自分が詳しい分野や強みもアピールしつつ、対象となるターゲットを絞っていくと、案外該当する人がいて、担当者がその人につなげてくれることがあります。
訪問時に居合わせた初対面の方には、まず名刺交換と自己紹介程度にして次のアポを押さえ、後日改めて挨拶に行くということを繰り返します。そうしているうちに、取引先の社内で紹介がつながっていき、同じ訪問先で1日に何件も営業や商談をして帰ることがあり得るようになります。これはホテルのラウンジなどで見られる、話す相手を次々に変えていく保険の営業パーソンに多い紹介営業といえます。
同じ業界でA社からB社を紹介してもらうのは難しいかもしれませんが、社内やグループ会社の場合では、紹介をお願いすることは失礼にはあたらず、実際に気軽に紹介してもらえることが多くあります。ただし社内の雰囲気や規模には注意が必要です。
社会人サークルで「趣味」から人脈作り
社外での人脈を広げたいけれど、堅苦しい勉強会や異業種交流会などが苦手という方は、趣味や興味関心、地域などの共通項のもとで集まる「ミートアップ」がおすすめです。
ミートアップは比較的少人数でカフェなどに集まって行われるので、勉強会や異業種交流会よりもフランクに交流することができます。主にオンライン上でイベントの管理や告知をしているため、FacebookやTwitterといったSNSからマッチングして参加することができます。
当日の参加者が初対面の人ばかりであっても、共通の話題やSNSでの投稿をきっかけに打ち解けやすいため、一人でも気軽に参加できるでしょう。また関心のあるテーマをもとに集まるので、専門性の高い趣味であっても、カジュアルに知識を深めながら効率よく仲間を見つけることができます。
まとめ
このように取引先から趣味のサークルまで、意外と身近なところに仕事につながる人脈はありここから広げていくこともできます。
いちばん大切なのは相手の課題を解決することですので、そこは注意しながら、周りにある人脈を活用したリファラル営業にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。