営業マン必見!成功する電話応対のトークスクリプト
トークスクリプトとは何か?
営業の働き方がリモートワークへ移行しつつある中でも、営業マンが足で稼いでいた時代から変わらず行われてきたのが、電話営業(テレアポ)で、その電話営業に最も欠かせないのがトークスクリプトです。 トークスクリプトとは、お客様に電話でアポイントを取るまでの流れを、事前に用意した営業トークの台本(スクリプト)です。
電話応対でのトークスクリプトの重要性
なぜスクリプトが重要なのかというと、伝えるべきことを事前にスクリプト(台本)にまとめることで、商品やサービスのアピールポイントを短時間で伝えることでき、個人の営業成績さらにはグループ全体の成績・売上に繋がるからです。
電話営業に成功する確率に関わる
顔の見えないお客様に分かりやすく伝え、電話営業の経験がない新人でも仕事をスムーズに進められるようにするために、トークスクリプトは人材育成の観点からも重要です。
成功率を上げるために必要なことは、お客様にメリットを感じさせる内容であること、顔の見えないお客様に対して、品良く話を進められるような流れ(文章)になっているかということです。
お客様の興味や関心を引き出し、会いたい、話をもっと聞いてみたいと思わせるトークの内容になっているかどうかも成功確率に関わる大事なポイントとなります。
アドリブで電話営業しても成功しない
電話営業(架電)を行う際に、例えば、自分の思いついた言葉(アドリブ)で話して、お客様に自社商品・サービスの魅力が伝わるでしょうか。答えは「ノー」です。
営業経験の多いベテランで、話術に長けている営業マンなら、アドリブでつたわるかもしれませんが、それでも、伝わらなかったということはあります。
肝心なことを伝え忘れたり、内容さえも伝わらなかったとなると時間の無駄にもなりますし、アドリブで話しても電話営業は成功しないということを頭におくべきです。
毎回話す内容を考えるのは効率が悪い
毎回話す内容を変えていては、様々なお客様に対応しなければならない上で大変ですし、誤解も生まれやすく、現場での混乱が避けられない状況になる可能性があります。
業務効率の悪化にもつながりますので、トークスクリプトを使い、話す内容を統一化させることが必要です。
導入部分のトークスクリプトの作成方法
トークスクリプトを作成するにあたり、押さえておくべきポイントがあります。
1つはお客様へのメリットです。紹介する自社商品がお客様にとってどのように強みになり、役に立つのか。2つ目は自己紹介。3つ目はお客様に対する配慮が感じられるトーク内容を用意することです。
この3つのポイントを簡潔に、そして魅力的に伝えられるトークスクリプトを作成する必要があります。
挨拶は「簡潔」かつ「丁寧」に
挨拶は、これから紹介する自社商品・サービスに興味を持ってもらうという「つかみ」の部分です。堅苦しい、またはお決まりの挨拶では、お客様の警戒心を解いてもらえない可能性が高くなります。
そのため、挨拶を「丁寧に」なおかつ「簡潔に」することはとても重要です。柔らかく入った方が伝わり方や印象も良くなりますので、時系列でいうと「おはようございます」「こんにちは」、もしくは「お世話になっております」が適切だといえます。
メリットは「長すぎず」「短すぎず」伝える
どんなお客様に対してもシンプルに、分かりやすく、興味を惹き付けるようにトークスクリプトを作成し、準備しておくことで、結果に大きな差が出ます。 お客様へメリットを伝えるのに、必要な時間は20秒、長くとも60秒以内です。
お客様の声を聞くこと、自社商品・サービスを自身で体験し、熟知することが必要です。「長すぎず」「短すぎず」を常に意識して伝えることで、お客様の反応を高めることができます。
具体的な「数字」を用いて理解してもらう
お客様によりわかりやすくメリットを理解してもらうために、具体的な数字を用いるのもかなり効果的です。
例えば、「〇〇のサービス導入により、△△社の売り上げが前月比の250パーセントになった実績があります」など具体的に示すことで、お客様により明確にメリットが伝わりやすくなります。
アポ部分のトークスクリプトの作成方法
導入部分が成功したら、次はアポイント獲得のトークスクリプトになります。その時に忘れてはいけないのが、「話すよりも聞く」を優先することです。
相手が抱えている悩みや問題点を聞き出しながら、その解決策を提案してあげる質問をスクリプトに盛り込むのです。
例えば、「〇〇(商品またはサービス)について、お困りごとはございませんか」「〇〇(商品・サービス)について、ご不満に思っていることはございませんか」等です。質問をすることで、お客様との会話をさらに進めることができます。
一方的にしゃべりすぎない
どんなに自社商品・サービスを熟知していても、お客様に伝えたいと思う気持ちが先走りして、一方的にしゃべりすぎてしまうことがあります。ベテランの営業マンも例外ではなく、これではお客様との会話は成り立っていないのです。
大事なのは電話の向こうには必ず相手がいることを意識して、例えば、お客様が「はぁ」「ええ」などの相槌だけ打っていたしても、声の調子やトーンに集中して聞き入り、会話のキャッチボールをするのを忘れないことです。
相手から「聞きたい」と思わせる
相手に「もっと聞きたい」と思わせるには「相手の聞きたい情報」を先に伝える、つまり「結論を先に言う」ことがポイントとなります。お客様は忙しい中で、話を聞いてくださるのですから、時間を無駄にしてはいけまん。
ある程度お客様に質問して、ニーズをつかんだところで、自社商品・サービスの説明に入り「これだけは絶対に重要」というポイント(自社商品のコンセプトやお客様の受け取る価値やメリット)を絞った内容を端的にお伝えします。
利用中の商品よりも優れていることを示す
他社の商品を利用中のお客様にとって、自社との商品・サービスとの比較になります。自社のほうが他社より優れている、売り上げに貢献できるということを納得頂ける内容のスクリプトを作成します。
例えば褒められると謙虚になる私達日本人の特徴をつかんだトークとして、他社製品を使用していることを褒めてみるというスクリプトがあります。それに対し「そんなことないですよ」「いえいえ」と返されると想定し、自社商品・サービスの優れている部分を示します。
また「私はどちらでも構わないのですが・・・」等の言葉で引いて、「当社の商品(サービス)を利用されているお客様はとっても満足されています」と相手の焦りを引き出します。
他社を利用中のお客様に、自社の商品・サービスがいかに優れているかを示す内容を盛り込んだスクリプトにすることがポイントです。
電話応対のトークスクリプトの注意点
トークスクリプトはあくまでも自社の商品・サービスの内容をお客様に分かりやすく伝えるための基本であり、マニュアルでもあります。 電話応対中のトークはスクリプトだけが全てでなく、注意するべき点がいくつかありますので、挙げておきます。
トークスクリプトを外れることも想定する
お客様との会話の中で、トークスクリプトが外れることもあらかじめ想定しながら、 話を進めていくようにしましょう。注意すべき点は、アポイントを取るという目的を忘れず、会話を進めるということです。
運用する中でトークスクリプトを磨く
せっかくトークスクリプトを作っても、ずっと同じ内容では、お客様のニーズにそぐわない場合も出てきます。
営業マンの仲間たちと情報を共有したり、お客様の声を聞くように努めたり、日々の電話営業の中で研鑽しながら、トークスクリプトを改善し、磨くことが必要です。
トークスクリプトにこだわりすぎない
スクリプトにこだわりすぎて、一字一句スクリプト通りにしゃべろうとすると、逆に言葉に詰まって、しゃべれなくなります。大事なのは、伝えるべきことをきちんと伝えて、お客様のアポイントを取ることです。
このようにいくつかの要素を組み合わせ、お客様ごとに異なる会話でも自然な流れに沿って進めることのできるトークスクリプトを用意してみましょう。